【春画】
時代を先取りしすぎた有名作家
【64作品】

葛飾北斎や歌麿など世界的な絵師も春画を手がけました。

近頃は展覧会が大変な人気です。

中には時代を先取りしていて驚かされてしまう作品もあります。

今回は淫靡(いんび)だけど美しくて、ややユーモラスなカオスな春画をいくつか紹介させて頂きます。

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修羅場

グエー!すみません!

殿方のやられっぷりが見事すぎます。

首をしめている女性を、しっかり見てみると
殿方の背中を足で蹴っとばしています。

目がすわっていて100%殺る気まんまんです。

 

アナタ!こっちに来て!!

この絵も
どこからどのように見ても
修羅場以外の何物でもありません。

旦那が浮気している現場に女房が踏み込んできた様子を描いた春画です。

褌(ふんどし)を掴んでいる手に怒りを感じとる事が出来ます。

旦那は、アソコを露出しているにも関わらず言い訳がましい表情をしています。

名作と言えるのではないでしょうか。

浮気相手の“いかにも”な感じがGOODです。

因みにこの春画には、女房、旦那、愛人以外にも登場人物を確認する事が出来ます。

右端に注目してください。

愛人が引っ掛けている着物の下に小人がいますよ!

この小人は秘薬で小さくなってしまったのですが、彼こそがこの物語の主人公です。

性を極めようと大冒険の真っ最中です。

スケベでユーモラスな小人の大冒険物語は江戸時代に大ヒットしました。

 

登場人物は全員…

色彩の見事さに思わず惹きつけられてしまいます。

ココに描かれているのは全員男です。

裸になって寝ている人も、
肩を抱かれている人も、
真顔で二人を見下ろしている人も全員男性です。

要するに、ホモトラブルです。

二本差しという事は武士なんでしょうね。

この後、血の雨が降りそうで、ゾッとします。

 

状況が全く理解できない

蚊帳(かや)を挟んでの三角関係です。

この頃、流行りの寝取られ系でしょうか。

それにしても気になるのは蚊帳の中の男性です。

シッカリ起きている様子で、
耳をふさぎながら
この状況を止める事もしないで受け入れているというのは、
いったいどういう事なんでしょうか?

女性の表情が何かSっぽく見えませんか。

 

子供

開けっぴろげな性教育

「ココに、コレをな、こうやって、こんなふうにするんだよ」

「ワー!凄い!」

というような事なんでしょうか。

いくら江戸時代が性に関して開けっぴろげだったと言っても、コレは早すぎるんじゃないでしょうか?

にしてもこの子供、興味津々ですね。

因みに、春画には子供が頻繁に出てきます。

当時、春画は「笑い絵」と言われていました。

“笑い”が大切だったんです。

そのために子供や動物が性交の邪魔をしたりイタズラをして、
見る人に笑いを誘っていたのです。

次は、また鈴木春信。

 

寄ってくるな

アレの最中に子供が来てしまったものだから、お父さんは無い知恵を絞りました。

「獅子に化けたら怯えて向こうに行ってくれるかも」

残念ながらお父さんの作戦は逆効果になってしまいました。

「ワーイ、獅子だ、獅子だ」と何と太鼓まで持ってきて子供は大はしゃぎ。

全くもって
どこかに行ってくれる気配なんてありません。

いったいこの後どうなったんでしょうね?

 

おひな様そっちのけはNG

部屋の奥に見事なひな飾りがあります。

どうもこの日はひな祭りだったようですね。

ところが、お母さんとお父さんは娘のお祝いなんてお構いなしで性交渉に夢中です。

しかしココでお決まりのジャマが入ります。

着飾った本日の主役が登場します。

「おかあさーん、あっちで一緒に遊んで」とお母さんの帯をぐいぐい引っ張ります。

果たして、お母さんはどちらを選んだのでしょうか…

因みに、タッチが実によく似ていますが
この春画の作者は鈴木春信ではありません。

磯田湖龍斎がこの春画の作者です。

鈴木春信の事を尊敬するあまりタッチが瓜二つになったみたいです。

 

ハーレム

ココは天国?

右も左も美女、美女、美女。

むんむんと何やら匂ってきそうです。

ハーレムというのは
古今東西、男にとっての夢です。

 

混浴時代なればこそ

裸になっている男女が大勢います。

間違いなく湯屋です。

因みに湯屋というのは銭湯のことです。

今では考えられませんが、
江戸時代は混浴は当たり前の事だったんです。

ですので
こんな光景もありえたんでしょう。

ですが、中には堂々とボッキさせている殿方や、
ギュッと男性のアソコを握りしめている女性がいたりします。

コレはいったいどういう事なんでしょうか?

松平定信は「風紀が乱れる」という理由で混浴を禁止したりしました。

ですが、こんな春画を目にすると「そりゃー、禁止するよな」と同感してしまいます。

現実にはそれほど過ちは起きなかったみたいですね。

コレはあくまで男の夢に過ぎないのでしょう。

 

どきっ! 女ばかりの島に到着!

女護島は女性だけが住んでいるという伝説の島です。

女護島に偶然に漂着してしまった三人の男に女性達が群がっています。

コレはもはや極楽です。

しかしながら、
飢えきった女性達の
果てしない性の欲望の先にあるのは
地獄かもしれません。

因みに井原西鶴(いはらさいかく)の代表作の1つ
『好色一代男』でも
最後に主人公は女護島に向かって旅立って行きます。

 

誰にしよーかなー♪

裸の女性を並べて、
スケベな顔をした男が、
見るからに怪しそうな黒い容れ物から何かを手に出しています。

恐らく、今で言うローションではないでしょうか。

ローションは江戸時代にも存在して「通和散」と呼ばれていました。

それにしても
江戸時代の人もやっぱりエロかったんですね。

 

ひとりエッチ

次のテーマは「ひとりエッチ」です。

 

淫夢

コタツで温まっていたら
むらむらしてしまったのでしょうか。

女性がイヤラシイ事を想像しながら自分で慰めています。

火照っている体にかけているのは男用の着物です。

たぶん妄想している男性の着物でしょう。

 

机の下に注目

え、コレが春画?

女性が読書しているだけでは?
と思った方もいらっしゃるでしょう。

ですが注意深く見てみると、
読んでいる本が艶本です。

艶本というのは、今で言うエロ本です。

男と女がからみ合っている場面をウットリと眺めています。

そして、肘をついている机の下には、張型(はりがた)が・・・

張型というのは男性のアソコを模した大人のオモチャです。

この女性の小指をくわえる仕草は何ともいえず色気があります。

ついでながら、
江戸時代には既にバラエティーに富んだ大人のオモチャがありました。

幕末に活躍した渓斎英泉が執筆した性の指南書『枕文庫』にも様々な物が紹介されています。

それがコチラです。

例えば、画像右下の「吾妻形(あづまがた)」。

コレは男が1人エッチの際に使用するいわゆるオナホールです。

江戸時代に既にこんな物があったのですから驚いてしまいます。

内部はビロード素材なんだそうです。

又、例えば画像左の「同両首」。

コレは女性同士での性行為の際に使用する物です。

今でいえば双頭ディルドになります。

江戸時代に既にこのような過激な物があったんですね。

画像中央の「肥後ずいき」も
江戸時代に使用された大人のオモチャです。

エッチの際に男性のアソコにグルグル巻きつけて使用しました。

そうすると女性は絶頂に達する事ができたそうです。

本当なんでしょうか?

なお、このような大人のオモチャを専門に売っているお店もあったんです。

因みに店名は「四目屋(よつめや)」といいました。

 

「同性愛」

いわゆる百合ものです。

江戸時代の同性愛と聞くと「男色」をイメージされるかもしれませんね。

ですが、
言うまでもなくレズビアンもいました。

ですので、当然の如く
このような春画を描く作家がいたわけです。

さっき紹介させて頂いた大人のオモチャ「同両首」を使っていますね。

下になっている女性は
実に気持ち良さそうです。

大奥は淫靡(いんび)?

大奥で暮らしている女中達が
大人のオモチャを使って
いろいろ楽しんでいる秘密の世界を描いた
『床の置物』のワンシーンです。

張型に紐(ひも)を付けてそれを腰に巻いて、
女性同士で堪能に浸っています。

江戸時代に既にこのような物が存在した事に驚くしかありません。

大人のオモチャに関するアイデアはもう出尽くしてしまったのかもしれませんね。

因みに、左側の女性は「きつく つきやれ」と叫んでいます。

よほどエッチしたくてしかたなかったんでしょうね。

エロ本を見ながらって燃えるよね

一見すると、男と女のエッチなシーンに映ります。

ですが、若衆とお殿様の情事です。

差し色に使われているピンクが何とも言えずイヤラシイです。

二人がエッチしながら眺めているのは春画の巻物です。

その春画は男と女の性交シーンです。

コレは注目に値します。

そんな春画を眺めながら
若衆がお殿様に
「女の肌は柔らかでようございましょうな」と話しかけています。

煽りスタイルですね。

 

少年のアソコがかわいらしい

コチラは
若衆&武士のカップルです。

豪華な布団の上でイチャイチャしてます。

春画と言いますと
異常と言えるレベルにデフォルメされた男のアソコに目を奪われてしまいがちです。

しかし、ココに描かれた少年のアソコは違います。

「絶倫ジイさん達」

江戸時代のジイさんはとにかく元気です。

 

隣の声に燃え上がった

コチラもブっ飛んでいます。

画像左、蚊帳(かや)の中にいるのは若い夫婦でしょうか?

男と女がエッチの真っ最中です。

その隣の部屋には若いカップルの両親と思われる老夫婦がいます。

ジイさん、隣から聞こえてくる声を聞いて燃え上がってしまったようです。

「あの声を聞いてごらん、バアサン。わしらも・・・ちゅっちゅ」と誘っています。

それにしてもジイさんの2つの玉は立派としか言いようがありません。

風格さえ漂います。

 

メデタ、メデタの鐘撞き(カネツキ)プレイ!

ジイさん、何やってんの、もー

コレは、腰に巻いた紐(ひも)を引っ張ってもらうとジイさんが前後に動いて・・・という、鐘撞き(カネツキ)プレイなんでしょうか?

紐(ひも)を引っ張る役をしている女性も「エイヤサー」と言ったりしているようですね。

江戸時代って凄い時代だったんですね。

左側の出し入れされている女性も「もーいきます」と言っているんですが、
表情を見た限りでは絶対に演技です。

ですが、ジイさんが楽しそうにしているわけですから、まあ、良しとしましょう。

日の出の屏風が又いい感じにバカバカしくて、なんともホノボノとした春画です。

 

いやらしいジイさんナンバー1

美しい女官を押したおして、舌で愛撫するのは年老いたお坊さんです。

先程のジイ様にはエッチを心の底からエンジョイする開けっぴろげな明るさがありました。

ですが、コチラのジイ様には暗いいやらしさを感じてしまいます。

とにかく
ネチネチとしている感じです。

「外人もの」

髭(ひげ)が凄い

外人カップルがエッチしているわけですが、
とにかく男性の髭(ひげ)が凄すぎます。

女性も少しばかり、煩わしそうです。

髭(ひげ)も凄いですが、
アソコの毛の繊細すぎる表現も凄いのひと言です。

作家の執念ですね。

江戸時代は、
外人との交流なんて皆無に等しかったはずです。

それでも、
外人のエッチに関心のある人がいたんでしょうね。

 

洋画風タッチ

オランダ人カップルの春画。

外人ものなだけにタッチが銅版画風です。

ちょっとニクイですね。

因みにコレも版画です。

たぶん、この絵の作者は実際に外人に会った事はないと思います。

なんかギリシャ神話に出てきそうな感じで、スケベ感は0です。

春画の世界は奥が深いようです。

 

「漁師」

何故か春画には漁師が頻繁に登場します。

 

どれだけ抑えきれないんだ

海女(あま)は海中のアワビを獲ろうとして、漁師は海女(あま)のアワビを獲ろうとしています。

漁師のお父さん、
ココは海中ですよ。

性欲を抑えられないんですか?

我関せずという感じで泳いでいる魚達がシュールです。

 

おなじみのカップルも

浦島太郎と乙姫さまによる許されないエッチな場面。

とてもじゃないですが、
子供に見せる事はできません。

まあ、乙姫様にしてみれば、
周辺には魚介類しかいないので欲求不満だったのかもしれません。

画像の左下に注目してください。

亀さん達もエッチしています。

さすがに北斎先生は芸が細かいですね。

 

漁船上で

漁船の上ってどうなんでしょうね?

海中よりはマシかもしれませんね。

やや周辺を気にしているような美女の表情に色気を感じます。

網があるために
見えそうなのに見えないという設定が
見るものの想像力をかきたてます。

構図が絶妙ですね。

 

悪女な海女(あま)

流れんばかりの黒い髪に色気があります。

白くてムチッとした太もも・・・
男の顔に回した手・・・
女の色気を完璧に描こうとする北斎先生の意気込みを感じずにはいられません。

文章が又面白いですね。

漁師「おーい、チョッと聞きたい事があるんだけど、きのう、他の漁師とエッチしたの?」
海女(あま)「つまんない事言わないでよ。
デマに決まってるよ。
それより、エッチしましょう??」
漁師「うん、OK。じゃ、しよっか」

漁師のお父さん、完璧にはぐらかされていませんか?

 

「覗き」

うしろ! うしろ!!

激しく絡み合っている男と女。

男も女も夢中になってエッチの気持ちよさに酔いしれています。

ところが・・・
え! 女性のうしろにある障子から誰かが覗いています!!

眉を残しているので、
どうやら若いお嬢さんみたいですね。

このような場面に初めて出くわしたのかもしれませんね。

真剣そのものになって、
食い入るように見つめています。

 

鍾馗(しょうき)様もビックリ

立派な鯉のぼりの中にスッポリ入った男と女がキスしています。

病魔から子供を守る神様・鍾馗(しょうき)様も頭を抱えてしまってます。

しかしながら、100年以上前の絵画の先生達は色々考えますね。

この絵を描いた先生は幕末から明治にかけて活躍した河鍋暁斎です。

河鍋暁斎の作品は今でも展覧会で大人気です。

又、別の機会に紹介させて頂きます。

 

照明の明かりがクール

明かりが照らし出している先にはエッチな事をしている男と女。

その箇所以外はモノクロというのがなんとも素晴らしいです。

しかし、覗いている男、一体誰なんでしょうか。

刀に手をかけているし・・・ひょっとしたら暗殺者!?

ついでながら男が手にしている懐中電灯のような照明器具は龕灯(がんどう)です。

チョッと聞き慣れないワードですよね。

提灯(ちょうちん)の一種で、枠の中に回転するローソクがセットされています。

 

ちょっとお邪魔します

大金持ちでイケメンの坊ちゃんが
美人芸者を四人もはべらせて舟遊びをしています。

船の中には豪華な食事も確認できます。

しかし、イケメンの坊ちゃんは食事なんてお構いなしで美女にけしからん事をしてます。

ハレンチ極まりありません。

ところがココに珍客が現れます。

別の小舟に乗っている男と…あと、小さいのは猿です。

どうも猿回し芸人みたいです。

間違いなくワザと乱入したに違いありません。

乱行気味の若者達もコレには興ざめしたに違いありません。

「エッ….猿?」 みたいな感じでポカーンとしているのが面白いです。

 

聞き耳立てすぎ

又もや船の上でエッチしています。

しかも障子隔ててすぐそこという場所で
男2人が難しげな顔をして聞き耳を立てています。

どのような設定なのか
非常に気になります。

 

乙女の秘め事

敷布団が二枚重ねで敷いてあるので遊郭かもしれませんね。

女と男は燃えあがっています。

スケスケの屏風から覗いているのは、
お茶を運んで来た若いお嬢さんです。

見てはならない光景を見てしまって、
知らないうちに右手が太ももの付け根辺りに・・・

官能小説なんかでよくある設定です。

にしても、こんな屏風では覗いてたら間違いなくバレるでしょうね。

江戸時代の建造物は基本的に木と紙で出来ています。

だから音も筒抜けです。

春画に誰かが覗いている作品が多いのは、
そのような時代背景が
多分に影響しているのかもしれません。

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「人外もの」

美人&河童(かっぱ)

赤い腰巻を巻いたエロい感じの美しい海女(あま)さんが
岩の上にいます。

「アレ」と驚いたような表情で見つめる先には・・・

何と!もう1人の海女(あま)さんが
2人組の河童(かっぱ)に襲われています。

波間に見え隠れしている淫靡(いんび)な光景は
リアルな出来事なんでしょうか?

それとも岩上の海女(あま)の妄想なんでしょうか?

 

人魚&蛸(たこ)


コレは超ヤバイですよ。

ワケがわかりません。

女は魚のコスプレをしているワケじゃありません。

女性は人魚です。

江戸時代の人魚は
まあこういった感じです。

人魚にのしかかっているのは、
ハチマキをキリッと締めた蛸(たこ)です。

人魚と蛸(たこ)の春画です。

果たしてどこからこういった発想が湧いて来るのでしょうか?

需要があったんでしょうか?

あれこれ疑問も湧いてきますが、
じっと眺めていると
不思議な事に人魚が可愛らしく見えてきます。

とりわけ
蛸(たこ)の背中に必死になってまわそうとする胸ビレが
何気に可愛いですね。

 

誰もが知っているろくろ首じゃない

ろくろ首というのは
首が伸びる女のオバケです。

コチラはといいますと、
ろくろ「首」じゃなくて、
ろくろ「つび」と書いてあります。

「つび」というのは「女性のアソコ」の事です。

ジーっと見てみると顔が女性のアソコです。

髪の毛は陰毛です。

女性のアソコのオバケです。

 

ドラマチックな場面かと思ったら

ーー姫様、拙者の背中にお乗りください。
ーー何処へ行くのじゃ?
ーー何処か二人だけの世界に・・・

というような、ドラマチックな場面かと思ったら、じーっと見てみると・・・

又しても、女性のアソコ・・・

姫様は女性のアソコで、
若武者は男のアソコです。

江戸時代はユーモラスに富んでいます。

次のもブっ飛んでますよ。

 

凄いの出た
八つの男のアソコを持っている
「やまらのおろち」

ヤマタノオロチの伝説です。

ヤマタノオロチというのは
八つの頭に八つの尾を持っている恐ろしいバケモノです。

スサノオノミコトが最終的に退治するんですが、
コレはあのヤマタノオロチをモチーフにした春画です。

発想が自由すぎます。

櫛名田比売(くしなだひめ)は「いやだひめ」になっています。

オロチを酔い潰すために用意した八つの酒甕(サカガメ)は女性のアソコみたいになっています。

パロディーは完璧にやりきってこそ意味がある、という作家の意気込みを感じずにはいられません。

ついでながら、
タイトルの『百慕々語』は、
江戸時代の夏の定番遊び「百物語」という怪談トークのもじりです。

慕々(ボボ)というのは女性のアソコの事です。

オバケとエロのコラボが本当に好きなんですね。

 

フェロモン臭に誘われて
やって来たのは・・・

お股をおっ広げた女が、何をしているのかというと罠役です。

女の股の匂いに誘われてやって来たのは、踊っている男のアソコです(笑)。

なんじゃコリャ。

「さてもむまそうなにほひぢゃなぁ」と言っています。

元ネタは『釣狐』という狂言です。

『釣狐』に出てくるキツネが化けた僧侶「白蔵主(はくぞうす)」をもじって「さくぞうす」となっています。

「さくぞう」というのは男のアソコの事です。

元ネタの白蔵主(はくぞうす)は大好きな油揚げを餌(えさ)にした罠(わな)にかかってしまいキツネの正体を明かしてしまいます。

ですが、さくぞうすは男のアソコだけに大好きなのは女みたいですね。

女性のアソコや男のアソコの別名がたくさんあるところにも
江戸時代の人達の性への好奇心や
どこまでも楽しんでやろうという気持ちが垣間見えてきます。

江戸時代のエロには古典や伝説のパロディーが数えきれないほど存在します。

そうなると、元ネタを知ってないと楽しむことが出来ません。

江戸の庶民は古典に親しんでいたのかもしれませんね。

江戸時代の人達はエロインテリです。

 

「可愛い系」

カルタになっても不思議ではない可愛らしさ。

コレまでに紹介した春画とは随分と違っています。

シンプルなタッチで淡い色使いが可愛らしいです。

今風に言うなら「ユルカワ春画」といったところでしょうか。

二人ともニコニコしていますし、
お正月に床の間に飾れば福が訪れそうです。

しかし、来客は減るに違いありません。

作者は池大雅です。

絵も書も超天才肌の芸術家でした。

天才にありがちですが、
少しばかり変人でした。

 

間違いなく、モチ肌

シンプルなタッチの春画です。

男も女もムチムチです。

触らなくてもわかります。

間違いなくモチ肌です。

春画といいますと、
少しばかりケバケバしいタッチを思い浮かべる方が多いかもしれませんね。

しかし、
初期の春画はこういった感じでシンプルだったんですね。

 

原宿系

さっきのが初期の春画としたら
コチラは幕末の春画です。

いかにも渓斎英泉らしいですね。

独特の毒っ気が漂っています。

ピンク、赤、紫、たまにグリーンとか、色使いが完璧に原宿系です。

 

まるでお昼寝中みたい

全体で見ると局部があらわになっている春画です。

しかし、不思議なことに右半分を隠すと、
男も女もシアワセそうに目をつむって、
何だかお昼寝しているようにも見えます。

幸福そうですね。

 

映画のワンシーンみたい

からみ合っている男女の背景が恋文です。

アイデアが凄いですね。

秀逸なデザイン&色使いで
まるで映画のワンシーンかポスターみたいです。

 

世話焼き娘に胸きゅん♪

恋人同士てしょうか?

朝になって帰り支度をする彼氏の事を娘さんがアレコレとお手伝いしています。

蚊帳越しというのが奥ゆかしいというか、ジレッタイですね。

娘さんの足元に散らかっている使用後の懐紙が生々しすぎます。

 

「今ヤるの!?」

オッパイぐらいはユックリ飲ませて

旦那さん、辛抱できないんですか?

赤ちゃんがオッパイ吸っているというのに。

このような事は日常茶飯事なんでしょうか、奥さんは全く動じる事もなく両方を受け入れています。

いやぁ立派ですね。

母は強しと言ったところでしょうか。

春風に乗って窓から入ってくる桜の花びらが
ミスマッチとも言える美しさを演出しています。

 

髪の毛ぐらいユックリ結わせて

色白でポッチャリした美女が櫛を口にくわえて、
鏡を見ながら髪の毛をセットしている最中です。

男はムラムラしてしまったのでしょうか?

女のアソコに手を伸ばしています。

男が女にちょっかいかけたくなるのは今も昔も変わらないんですね。

 

流した汗を又かく

お風呂上がりに縁側で涼んでいたみたいですね。

そうしたら知らないうちに
このような事になってしまいました。

せっかく汗を流したというのに
コレでは又汗をかく事になってしまいます。

簾(すだれ)のせいで男女の表情がハッキリとは見えません。

その事が絶妙なエロスを感じさせてくれます。

 

「絵師のフェチシズム」

鏡に注目

又しても髪の毛をセットしていたら襲われてしまいました。

会話の文章を読んでみると、
「せかさないでよ。
髪をセットするからそれまで待っててよ」
という女に、
アソコがビンビンになっている男は
「こんなにビンビンなんだ。
自分の物でも自由にならないんだ」
と言って
強引にヤッてしまおうとしています。

女の流れるような美しい黒髪につい目を奪われがちですが、
鏡に注目してください。

鏡にチラっと映っている白い足の指先が何とも言えずエロいです。

女の美しさを追求した歌麿のフェチシズムを感じずにはいられません。

鏡の部分をピックアップした物凄くオシャレな春画展のポスターがあります。

それがコチラです。

2015年秋に永青文庫で開催された春画展のポスターです。

本当にオシャレですね。

エロいのにエロくないです。

このポスターの効果だったんでしょうか?

女性客が殺到したそうです。

 

脚線美

この絵は女性の足の美しさを描きたかったのでしょう。

男の足もかなり美しいです。

美しい足が作り出すトライアングルの中央にそそり立っている男のアソコの神々しいまでの力強さには圧倒されてしまいます。

すさまじいとしか言いようがない構図です。

 

快楽にシビれる指先

女の赤い着物、男の黒い着物、櫛のからまるみだれ髪・・・

シンプルですが赤と黒が印象深いオシャレな春画です。

注目すべきポイントは「手」です。

快感のあまり枕に爪を立てているように見えます。

少しばかり、手の角度が不自然なようにも見えます。

ですが、それがかえって女の快感の深さを表現しています。

『絵本つひの雛形』は北斎の代表的春画とされていますが、
実を言うと、
北斎・北斎の娘のお栄・渓斎英泉の3人の合作ではないかとも言われているんです。

ミステリアスな傑作春画です。

 

「珍プレイ」

力持ち

ーーいやー、エッチの後はやたら喉がかわく。お茶でも飲む?
ーーアラ、気がきくのね。頂こうかしら?

どこで急須を持っているんですか?

青スジ立ちまくっている男のアソコを見る限りでは
コレが限界なのかもしれません。

男の表情を見ると余裕がありそうにも見えます。

ひょっとしたらまだまだ余力が残っているのかもしれませんね。

バカバカしすぎて、もはや笑うしかないレベルです。

数百年前も男のアソコで物を持ち上げていたんですね。

 

何故そこに

女が1人エッチしている場面かと思ったんですが、
それにしては足が多すぎます。

よく見ると机の下に男がいます。

何故この状況を描こうと思ったのでしょうか?

歌麿のアイデアは無限と思えるほどです。

 

変態にもほどがある

万歳をして身をゆだねている素っ裸の男の上に、
ホウキ?を持っている美女がまたがって船こぎプレイを楽しんでいます。

男を船に見立てた女が男のアソコの舵(かじ)をとりながら、ホウキの竿で船をこいでいます。

もー滅茶苦茶。

 

風邪ひきそー

滝壺でエッチしています。

打たせ湯は気持ちいいですけど、滝壺でも同じように気持ちいいのでしょうか?

よく見てみると、滝の出処は龍の口です。

どうしてこのような設定になっているのかは謎です。

 

SMプレイ

SMプレイでしょうか?

たくさん江戸時代の春画を見てきたわけですが、
言うまでもなくSMはあったでしょう。

 

「美しい」

超美麗

なんとも言えない美しさを感じるのは私だけでしょうか?

女は快感に溺れてしまっています。

女の口元からは今にも息遣いが聞こえてきそうな気さえします。

肉筆画ならではの繊細な筆使いが見事ですね。

とくに、陰毛が見事です。

濡れている部分とそうじゃない部分をしっかりと描き分けています。

 

この発想はあり得ない

まさかの影絵。

黒光りしている女の髪の毛は美しいとしか言いようがありません。

影絵でエッチなシーンを描こうという発想が凄いですね。

脱帽するしかありません。

 

横長すぎる異色作

スラっとした美人を描いた鳥居清長の代表作です。

とにかく横長です。

サイズは縦12cm、横67cm~73cmです。

どうしてこのような変わったスタイルなのかといいますと、
その理由は、クルクルと巻いて着物の袖に入れて持ち歩けるようにするためです。

春画は「勝ち絵」とも言われるくらい縁起物です。

お守りとして持ち歩く人もいたようですね。

『袖の巻』は全12図です。

横長のために何だか閨房(けいぼう)を覗いているようなイケナイ気分になってしまいます。

そして、女の表情が見事です。

幸福感に満ちていますね。

 

見えないからこそ生まれるエロス

恥ずかしいんでしょうか。

男に背中を向けた女が袖で顔を隠しています。

恥じらう女を男はどのような表情で見ているのでしょうか・・・

描かれていないので、
余計に想像が膨らんでしまいます。

反りかえった女の白い足の裏もエロいです。

歌麿先生、見事です。

黒い着物の美しさと、画面を縦断するように流れている帯の美しさも見事としか言いようがありません。

 

影の主役は・・・

コタツに入っていてムラムラしてしまった男が、若い娘を押し倒してエッチしています。

「人が来ますよ」と言って可愛らしく抵抗を見せる娘に、男は「子供じゃあるまいし、じっとしてろよ」と結構強引です。

間違いなく、目がギラギラしているはずです。

エッチしている男女を尻目に
コタツでぬくぬくしている猫は「せっかく寝てたのにうるさいな」
とアクビしながらボヤいています。

実は、
この春画の主役は猫です。

 

天才・北斎の傑作

文句の付けようがない美しさ。

乱れている着物の色使いが凄すぎます。

大胆さと繊細さが絶妙なまでに同居しています。

この春画を見ていると、
見事すぎてタメ息が出てきます。

 

「番外編」

赤ちゃんが大変な事に

最初に、お断りしておきます。

この絵は江戸時代の作品です。

鬼才・渓斎英泉が残した『枕文庫』は
性に関するアレコレをまとめ上げた指南書です。

「奇書中の奇書」とも言われています。

コレは妊婦さんのお腹の中です。

胎児が男のアソコと戯れています。

何だか楽しそうにしていますね。

しかし、内容的には
妊娠中にエッチして
男のアソコが胎児の尻を突いてしまうと、
生まれた時に赤ちゃんの尻にアザができる等、
妊娠中にエッチする事のマイナス面を訴えています。

 

シュール

鏡に映し出されているのは
女のアソコのアップです。

英泉先生、何描いているんですか?

春画には「大つび絵」「大まら絵」と呼ばれる局部をアップにした絵があります。

艶本の裏表紙や扉絵に使用されていました。

決して珍しいわけではありません。

美人画に上半身だけを描いた「大首絵」というのがあります。

その性器版です。

春画はエロと笑いと芸術がミックスされています。

 

動く春画

江戸時代の人達はエロを表現する事に貪欲でした。

普通のエロでは物足りなくなってしまい、
江戸時代後期には「仕掛本」というカラクリのある艶本が登場しました。

例えばコレ。

布団の部分をめくる事が出来ます。

チラっとめくってみると男女のエッチなシーンが露わになるんです。

更に、左下のツマミを引っぱると
男の腰がカクカク動くんです。

これはビックリですよ。

いやー、参ったー。

他にも、前のページに障子だけが描かれていて、
ページをめくるとエッチしている男女が現れるという物もあります。

秘め事を覗いているような気分になれるので、「仕掛本」は大変な人気だったんです。

これまで、多くの春画を紹介させて頂きました。

気に入った春画はありましたか?

美しい物からユーモラスな物まで
江戸時代のエロの奥深さにはただただ感心させられるばかりです。

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