ノーベル平和賞ムクウェゲ医師が批判した慰安婦(いあんふ)問題!ノーベル平和賞受賞日本のメディアはシカト…

性の暴力支援を行っているムクウェゲ医師が語る日本の慰安婦(いあんふ)問題

本年度のノーベル平和賞は、性の暴力の被害を被った女性の治療とサポートを行ってきたコンゴ民主共和国のドクター、デニ・ムクウェゲさんと、イスラム国(IS)から受けた性の暴力を証言し続けてきたナディア・ムラドさんが受賞しました。

授賞理由に関して、ノルウェー・ノーベル賞委員会のアンデルセン委員長は「戦争の武器としての性暴力」の根絶に貢献した事をあげて、「戦時下の性の暴力をはくじつのもとに晒して、犯罪者への責任追及を可能にした」と語りました。

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また、アンデルセン委員長は「MeTooとセンソウ犯罪は違いますが、共通している点もあります。

それは虐待の全貌と女性の苦悩にスポットライトを当て、性被害が恥づかしい事という概念から女性を解き放って、声を上げる事の大切さです」と言って、性暴力の根絶をめざし、様々な立場の人が協力してチャレンジする必要性を訴えました。

一方、我が国、日本では、先日発表された内閣改造で、財務省のセクハラ問題をめぐって「はめられて訴えられているかもしれない・・・」と被害に遭った女性に陰謀論で攻撃をしむけるような女性を蔑視する発言を連発する麻生氏を副総理と財務相に続投させました。

その上、このセクハラ問題に「#MeToo」のプラカードを持って抗議した女性議員達の事を〈少なくとも私にとって、セクハラとは縁遠い方々〉とありえない発言をした議員を内閣府政務官にばってきしたのです。

ある議員は“セクハラと騒ぐのは魔女がり”“「#MeToo」うんどうはもうやめよう”などと主張しました。

世界では女性に対しての性の暴力に多くの批判の声があがっているのですが、日本では、「#MeToo」運動を批判する言動をする人物が盛り立てられているというのが現実なんです。

ですが、この度のノーベル平和賞は、もう一つ大切な問題を日本に提示しています。

ノーベル平和賞を授賞したデニムクウェゲさんは、旧日本軍の「従軍慰安婦(いあんふ)」問題を、「戦時下の性の暴力」として言及してきました。

例を挙げると、2016年に韓国の「ソウル平和賞」を受賞したさいのスピーチとかマスコミの取材で、ムクウェゲさんは慰安婦(いあんふ)問題に関して、この様に語りました。

「日本政府は被害者の要望を受け入れて、被害者に許しを求める必要がある」「慰安婦(いあんふ)は想像に絶する苦痛や暴力を受けた」

「韓国で正義の回復を追い求めつづけている女性達のパワーに勇気づけられる」

また、同年ムクウェゲさんが日本を訪れたさいには、「女たちのセンソウと平和資料館」を訪問しました。

ムクウェゲさんは日本で一番初めに、「女たちのセンソウと平和資料館」を訪れたのです。

日本の慰安婦(いあんふ)問題の責任を追及するために行われた民衆裁判「女性国際戦犯法廷」のダイジェスト版を視聴しました。

「兵士達は私の体に何でもやりたい事をした」という被害女性の証言を耳にしたムクウェゲさんは、

「コンゴでも、その言葉を被害女性から何回も聞かされた」と言って、「強姦(ごうかん)は戦闘資金を必要とせずに、敵にたくさんの恐怖を与える事が出来るため、センソウのしゅだんとして使用されている、そのことをストップさせるためには、加害者が誰であるかをハッキリさせ、国家の責任を問うことが大切だ」と指摘しました。

さらに、「又すぐに来るかもしれません。私達は共通項が沢山ある」と語ったそうです。

国連でも「どうして日本政府は慰安婦(いあんふ)が満足できるような謝罪と補償が出来ないのか」と訴えました。

ムクウェゲさんは現在、コンゴで起こり続けている女性への性の暴力も、日本人による慰安婦(いあんふ)問題も、同様に戦時下の性の暴力であって、国家の責任が問われるべきだと考えているのです。

そうしたムクウェゲさんの考えは、なにも彼1人だけの考えではありません。

本年度8月に行われた国連人種差別撤廃委員会での対日審査でも、日本政府の慰安婦(いあんふ)問題への取り組みには、たくさんの委員からシビアな意見が出ました。

例を挙げるとベルギーのマーク ボシュィ氏は、2015年の日韓合意に関して「沈黙を押し付けている」との声があがっている状況に言及し、アメリカのガイ マクドゥーガル氏は「どうして慰安婦(いあんふ)が満足できる形で日本政府が謝罪と補償が出来ないのか理解する事ができない」と批判しました。

ですが、このような批判に日本政府は、委員会でありえない釈明をしました。

なんと、外務省の大鷹正人氏が慰安婦(いあんふ)問題に関して、日本軍による強制性はいわゆる吉田証言と朝日しんぶん報道が「ねつぞう」した「空想の産物」に依拠していて、日本政府の強制性はないとの言いぶんは無視されていると主張しました。

驚くしかない主張ですが、当然のことながらその後、国連人種差別撤廃委員会がまとめた報告でも、日韓合意は「被害者を中心に置くアプローチがじゅうぶんでなかった」として、元慰安婦(いあんふ)達が納得できる解決をと求められました。

ところが、この報告に、菅官房長官は「日本政府の説明内容をじゅうぶん踏まえておらず、きわめて遺憾」と批判したのです。

この、恥を知らない政府の認識は、安倍晋三首相の考えに則ったものです。

実際のところ、安倍晋三首相は、1997年に自民党右派の若手議員達で結成された「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」という勉強会で、従軍いあんふの強制連行はなかったとして、このような発言をしています。

「韓国にはキーセン ハウスがあって、そういうことをたくさんの人達が日常ドンドンやっているわけですね。

ですから、それはトンデモナイ行為ではなくて、かなり生活のなかに溶けこんでいるのではないかとすら思っているんです」

キーセンと言うのは漢字では「妓生」と書くのですが、韓国の近代化以降は料亭での接客女性の事を意味します。

ですが、安倍さんは「キーセン」と娼婦(しょうふ)を同一視していたようです。

安倍さんは「キーセン・ハウス」=娼婦館と認識していたわけです。

要するに韓国は娼婦国家だと言っているんです。

安倍晋三首相達は「韓国はキーセン国家」「慰安婦(いあんふ)問題は朝日新聞の誤報の責任」と慰安婦(いあんふ)問題を矮小化したわけです。

先に述べた国連での“慰安婦(いあんふ)問題のイメージは吉田証言と朝日しんぶん報道が「ねつぞう」した「空想の産物」”というありえない発言も、安倍晋三首相が積み重ねて来た慰安婦(いあんふ)問題の矮小化の結晶です。

総理大臣が慰安婦(いあんふ)問題を都合のいいように解釈して、「慰安婦(いあんふ)の声に耳を傾けて謝罪と補償をするべきだ」という国際的な意見を無視しています。

実は、安倍晋三首相や政府の見解だけではありません。

先日も、自民党の杉田氏や和田政宗氏、片山さつき氏達と関係を持っていた右派系市民団体の幹事を務めている藤井実彦氏が台湾で慰安婦(いあんふ)像を蹴りつけるという事件を起こしたばかりです。

「慰安婦(いあんふ)はねつぞうだ!」などと主張する極右団体が幅を利かせ、慰安婦(いあんふ)問題に言及した歴史教科書を採用した学校に抗議のハガキが殺到しているというのが、日本の現状なんです。

そして、こうした極右団体からの攻撃を必要以上におそれて、マスメディアも慰安婦(いあんふ)問題を真っ向から取り上げようとはしないのです。

ムクウェゲさんが日本を訪れた際には、NHKやTBSが取材に足を運んでいたというのですが、ムクウェゲさんのコメントは全く報道されなかったと言います。

この度のノーベル平和賞授賞のニュースでも、ムクウェゲさんが日本の慰安婦(いあんふ)問題に言及したコメントを伝えているマスメディアは、今のところ0です。

ノーベル委員会は、この度の授賞に関して「女性の基本的な権利や安全が守られないかぎり、より平和な世界はじつげんされない」とのべています。

過去に起きた歴史から目をそむけて被害女性をおとしめつづける国に、現在しんこう形で起きている女性に対するセクハラや性の暴力、人権侵害の問題に本気で取り組むことは不可能でしょう。

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